警視庁 本部庁舎 改築工事

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昭和52年10月に桜田門前の旧警視庁本部庁舎の解体工事が終わり
新しい 地下3階 階地上18階の新庁舎の建設が始まった
当時石油ショックも一段落し東京ドームなどの大型工事が各所で始まり
型枠職人の手間賃が8千円から1万5千円に急騰した時期でもあった
この頃から大型建築工事の施工に複数の建設業者が共同企業体を
組んで施工する様になった この工事も建築のメーンは 清水建設 
サブに 戸田・西松・鴻池・安藤の各建設業者が加わり
設備工事には 空調・衛生・電気・通信・受変電・昇降機の
工事にそれぞれの企業体を組んで三年余りの月日をかけて完成した
昭和53年3月末に我家では大移動をした。老後を田舎で暮すには
まだ現役で働ける内に軸足を田舎に移そうと考え一家五人東京を引き払い
実家に帰って見たものの田舎には思う様に仕事が無く今度は出稼ぎとして
家族を残したまま単身上京した その時家族には警視庁の仕事が終われば
帰る約束だったのに20年以上も東京に居座りバブルがはじけた平成12年
漸く田舎に帰って来た。この間にお陰でパソコンが使える様になった


桜田門前から竣工前の現場遠景
歩道の上には工事用の防護構台が残り
屋上には電波塔工事用のタワークレーンが有り
今青々と繁っている楠などの植樹はこれからだ
昭和55年1月末

 
地下工事のために建物の周囲に深さ30mのコンクリートの杭を
作る工事中で作業床は道路面から3メートルぐらいまで掘り下げて
桜田通り から直接大型機械が進入出来る様に乗り入れ構台を作り
建築資材の搬入車両や大型作業車が縦横に動き回っている
 

地下30mまで掘り下げて打ちこんだコンクリート杭が倒れない様に
高張力のピアノ線を斜めに地中に打ち込んで先端をコンクリートでかためた
アースアンカー工法の作業中 型枠大工の出番はもう少し後だよ

漸く基礎の型枠工事が始まった 林の様に立っている鉄骨は
1階の床の上に作業用の車両が通る為の作業構台を支える仮設の鉄骨
左の床は仮設の作業床でここで型枠の下拵えをしてクレーンで吊り下げる

地上階の鉄骨建て方が開始された。後方に皇居の森が見える
この建物は地上3階の床までは鉄骨鉄筋コンクリート造り
3階より上は鉄骨造りの為鉄骨に錆び留めペンキがいろ鮮やかに
塗ってあるがこの写真は2階までの部分だから鉄骨は錆びたままである
 
後方に丸の内方面を望み左に桜田門・右に法務省が見える
この風景は今後見る事は出来ないだろう
白いシートは鉄骨の継ぎ手を溶接する時に出る火花が
飛び散らない様に防護の為に張って有る


鉄骨の梁に折鉄板を敷きその上に鉄筋を組んでコンクリートを
流し込んで床の出来あがり
上の方に日比谷方面で建築中のビルが見え
下の隙間から法務省の赤レンガの建物が見える



外壁のプレカストコンクリートの取り付け工事
工場でコンクリートとタイルを同時に打ちこんだ製品をボールトで
鉄骨に取り付けた後溶接をして有る
右下の方に2階の柱にコンクリートを打ちこんだ所が見える



これから下の写真は昭和55年4月15日電波塔から写したもの
今は大分変わっているだろうし民間人は上れ無いだろう



国会議事堂を下に見て



浜松町方面を望む

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